基礎知識 ― 病気の早期発見のために動物病院で行うベーシック検査

動物病院では、健康診断や不調で来院した初診時に、体の中の状態を調べる「ベーシック検査」を行います。
症状を自分で説明できない動物は、検査で体の中で起きていることを調べることが人間と比べてより重要です。
病気の早期発見のために健康時からの定期的な検査をおすすめします。

※検査内容は動物病院によって異なります。検査項⽬や検査結果については受診先の動物病院で獣医師の先⽣にご相談ください。

消化管内の寄生虫の有無を調べる便検査

下痢の原因を探るうえで重要な検査です。便中に寄⽣虫や寄生虫の卵がないかを調べることで、
消化管内の寄⽣⾍感染の有無を確認する検査です。

どんな寄生虫を調べるの?

犬、猫でよく⾒られる代表的な
消化管内寄⽣⾍としてはジアルジア、
コクシジウム、回虫、鉤虫、鞭虫などが
挙げられます。寄生⾍が検出された
場合は駆⾍薬により治療をすることが
できます。寄⽣虫によっては
人に寄生する場合があり人獣共通
感染症としても注意が必要です。

どうやって検査するの?

少量の便を直接顕微鏡で調べたり、
溶液に溶かした便から⾍卵を集めて
顕微鏡で調べたりすることで、
寄⽣⾍の有無や種類などを
確認します。他に、寄生虫の遺伝子を
検出するPCR検査もあります。

どうやって便を取るの?

病院で採取も可能ですが、自宅で採取する場合は、
事前に受診先の動物病院に相談しましょう。

寄生虫は散歩中に接触した糞から感染することもあるので定期的な検査が大切です。
1歳を過ぎたら健康診断の一環として年に1回は便検査を行いましょう。